「0kcal飲料を飲むと脳が混乱して食欲が増える」「長期的に見ると肥満のリスクが高まる」――そんな話を聞いたことはありませんか?
実はこれは誤解であり、科学的な裏付けは極めて乏しいのです。そこで本記事では、2025年に南カリフォルニア大学から発表された最新研究をはじめ、人工甘味料と健康の関係について徹底的に解説します。
甘いものを我慢せずに、より安全に、そして効率的に減量したい方はぜひ最後までご覧ください。
南カリフォルニア大学(2025)の研究内容
対象は75名の被験者。
- Aグループ:砂糖入り飲料を摂取
- Bグループ:人工甘味料入り飲料を摂取
- Cグループ:水を摂取(コントロール群)
摂取後10分・35分・120分における血流・血糖値・空腹感を分析しました。
過去の動物実験では人工甘味料が脳の食欲中枢の血流を高めると報告されていましたが、今回の人間を対象とした研究では、確かに血流の増加は観測されたものの、統計的にはごく小さな変化でした。
結果のポイント
- 空腹感の改善は砂糖水でのみ確認。人工甘味料・水では変化なし。
- 人工甘味料は脳の食欲中枢をわずかに刺激するが、食欲増加につながるほどの効果はない。
つまり「人工甘味料入り飲料で食欲が爆発する」というのはデータに基づかない迷信と言えます。
人工甘味料と心血管疾患・糖尿病リスク
次に注目したいのが2022年トロント大学のメタ分析です。
対象は1,733名の肥満女性(糖尿病リスクあり or 既往あり)。カロリー飲料を人工甘味料入り飲料に置き換えることで以下が確認されました。
- 体重:-1.06kg
- BMI:-0.32
- 体脂肪率:-0.6%
- 肝内脂肪:-0.42
- インスリン抵抗性・血糖値:変化なし
つまり人工甘味料入り飲料は安全に体重減少をサポートする一方で、心血管リスクや糖尿病悪化のデータは見られなかったのです。
アスパルテームと発がん性リスク
2023年、WHOはアスパルテームを発がん性分類グループ2Bに引き上げました。
ただし、これは「大量摂取でリスクが高まるかもしれない」というレベルの証拠であり、一般的な生活摂取量ではほぼ問題になりません。
許容量の目安
- 体重1kgあたり40mgまで
- 体重70kgの人なら 約2.8g(=ダイエットコーラ15.5L分)
1日15リットル以上飲んでようやくリスクが増えるという量です。コップ1杯の0kcal飲料では全く問題ありません。
減量中に人工甘味料を有効活用する方法
結論として、人工甘味料はうまく使えば減量の強力な味方になります。
特におすすめなのは「人工甘味料+高タンパク食品」を組み合わせて摂取すること。
例えば、人工甘味料入りのプロテインバーやプロテインシェイクは、甘さで満足感を得ながら満腹ホルモンを刺激できるため、減量中の食欲コントロールに最適です。
天然甘味料を使いたい人へ
もし人工甘味料に抵抗があるなら、ステビアやモンクフルーツといった天然甘味料配合のプロテインがおすすめです。
ただしコストは高くなる傾向があるため、普段は人工甘味料を使い、時々天然に切り替えるのが現実的です。
また「ノンフレーバープロテイン+蜂蜜やステビアを加える」方法も効果的です。蜂蜜は摂取量に注意すれば、抗炎症作用や筋肉痛軽減効果も期待できます。
まとめ
- 人工甘味料は食欲を大きく増やすことはない
- 糖尿病や心血管リスクの悪化も確認されていない
- アスパルテームは「大量摂取」でのみ注意が必要
- 減量中は0kcal飲料をうまく利用するのが賢明
人工甘味料を正しく活用し、ストレスの少ない減量を進めましょう。
関連記事・リンク
パーソナルジムEvolveについて
当ジムEvolveでは、科学的根拠に基づいたトレーニングと食事アドバイスを提供しています。
完全個室・マンツーマン指導で、あなたの目的に合わせた最適なプランを作成します。


コメント