βアラニンというサプリの名前を、一度は聞いたことがある方も多いと思います。
「高強度トレーニングに効く」「パンプが長く続く」など、少し夢のあるイメージもありますよね。
しかし、実際にどんな仕組みで働いて、どの程度効果が期待できるのかを理解している人は、意外と少ないです。
そこで今回は、筋トレとダイエット、そして身体のパフォーマンス全体に対して、βアラニンがどんな影響を与えるのかを、仕組みとエビデンスベースで整理していきます。
βアラニンとは何か?カルノシンとの関係
まず、βアラニンはアミノ酸の一種ですが、プロテインのように「筋肉の材料」になるタイプではありません。
βアラニンの主な役割は、筋肉の中で「カルノシン」という物質の材料になることです。
βアラニンを摂取すると、筋肉内でヒスチジンというアミノ酸と結合し、カルノシンが合成されます。
このカルノシンは特に速筋線維(白筋)に多く存在し、高強度の運動を行うときに重要な働きをします。
そして、このカルノシンこそが、βアラニンの「パフォーマンスアップ効果」の主役です。
仕組み:なぜ高強度トレーニングに効くのか
次に、カルノシンが具体的に何をしているのかを見ていきます。
高強度の筋トレやダッシュ、インターバルトレーニングを行うと、解糖系が強く働き、乳酸と一緒に水素イオン(H⁺)が増えて筋肉内が酸性に傾きます。
その結果、筋収縮がうまくいかなくなり、「焼けつくようなツラさ」が来て動けなくなります。
ここでカルノシンが「バッファ(緩衝材)」として働きます。
カルノシンは増えたH⁺を受け取り、筋肉内の酸性化を和らげてくれます。
そのため、同じ強度でも
・限界が来るまでの時間が少し伸びる
・同じ時間内で、もう少し頑張れる
といった効果が期待できるわけです。
つまり、βアラニンの本体は「筋肉内カルノシンを増やすサプリ」であり、その結果として「高強度をちょっと長く続けられるようにするサプリ」と考えるとイメージしやすいです。
筋トレへの影響:どんな種目と相性がいい?
では、実際の筋トレではどのような影響が出るのでしょうか。
研究をまとめたレビューでは、特に
・1〜4分程度続く高強度運動
・中〜高レップの筋トレセット
・短いインターバルでの連続セットやサーキットトレーニング
といった場面で、パフォーマンスが平均2〜3%ほど向上するという報告が多く見られます。
一方で、1回だけの最大挙上(1RM)のような「瞬間的な最大筋力」に対しては、効果がほとんど見られない、あるいは非常に小さいという結果が多いです。
そのため、実務的には
・8〜20回くらいのレップで追い込むトレーニング
・インターバルを短めにしたボリューム重視の筋トレ
・HIITやサーキット、格闘技系の連続動作
こういった「きつい時間を耐える」タイプのトレーニングと相性が良いサプリと言えます。
感覚でいうと、
・ラストセットであと1〜2回、レップが伸びる
・終盤でも、重量を極端に落とさなくて済む
といったイメージに近いです。
筋肥大(筋肉量)への影響:直接ではなく「遠回りのプラス」
次に、多くの人が気になる筋肥大への影響です。
ここは少し整理が必要で、メカニズムとしては
βアラニン
→ 高強度セットでの疲労が遅れる
→ 1回のトレーニングでこなせる総ボリューム(重量×回数)が微増する
→ 長期的には筋肥大の刺激がわずかに増える可能性
という「間接的なプラス効果」が期待できます。
しかし、βアラニンありとなしで筋肉量の増え方が明確に分かれる、というほど強いエビデンスは今のところあまりありません。
クレアチンのような、筋力・筋肥大に対するはっきりした効果と比べると、どうしても影響は小さいです。
つまり、現実的なイメージとしては
・クレアチン=筋力・筋肥大にしっかり効く主役級サプリ
・βアラニン=トレ中の「頑張れる時間」を少し伸ばしてくれるサブ的サプリ
このくらいのポジションが妥当です。
ダイエット・体脂肪への影響:直接効果はほぼゼロ
一方で、ダイエット中の方にとって気になるのが「脂肪燃焼効果があるのか?」というポイントです。
結論からいうと、βアラニンには
・代謝を大きく上げる作用
・脂肪燃焼を直接高める作用
・食欲を抑える作用
などは、ほとんど確認されていません。
体重や体脂肪率の変化を見た研究でも、βアラニンの有無で大きな差が出ていない報告が多く、ダイエットサプリとしての直接的な効果は期待しない方が現実的です。
とはいえ、全く意味がないわけではありません。
なぜなら、高強度トレーニングやインターバルトレーニングのパフォーマンスが少し上がれば、結果的に消費カロリーを増やしやすくなるからです。
そのため、ダイエットにおけるBアラニンは
・「脂肪を直接燃やすサプリ」ではなく
・「きついトレーニングを少しだけ頑張りやすくするサプリ」
くらいのイメージで捉えると、ズレが少なくなります。
その他の身体への影響:疲労感や高齢者への可能性
さらに、βアラニンやカルノシンには、いくつか面白い可能性も示唆されています。
例えば、
・高強度の反復運動で、疲労感の出方が少しマイルドになる
・高齢者において、筋持久力やイスからの立ち上がりなど、日常動作のパフォーマンスが改善する可能性
といった報告があります。
また、カルノシン自体には抗酸化作用や抗糖化作用があるという基礎研究もあり、健康面でのポテンシャルも研究されています。
ただし、これらはまだ研究数が少なかったり、基礎データレベルのものも多かったりします。
そのため、現時点では
・メインのメリット=筋内バッファとして高強度運動をサポート
・その他の健康効果=「将来的な可能性はあるが、まだオマケ程度」
という認識にしておくのが安全です。
摂取量・タイミング・副作用について
次に、現実的な飲み方についてもまとめておきます。
一般的に推奨されるのは
・1日あたり4〜6g
・2〜4週間以上継続して摂取
・1回1.6g前後に分割して飲む
というパターンです。
βアラニンは「飲んでその日から効く」タイプではなく、数週間かけて筋肉内のカルノシンを貯めていく蓄積型のサプリです。
そのため、トレ前かどうかよりも「毎日トータル量を摂れているか」の方が重要です。
一方で、副作用としてよく知られているのが
・顔や手のピリピリ感(パレステジア)
です。これは単回の摂取量が多いと出やすい傾向があり、分割して飲む、徐放タイプの製品を選ぶなどで軽減できます。
また、健康な成人で推奨範囲内の摂取をしている限り、大きな安全性の問題は報告されていません。
ただし、持病がある方や薬を服用中の方は、念のため医師に相談してからの使用が安心です。
サプリの優先順位と、Evolveの考え方
最後に、サプリ全体の中でのBアラニンの立ち位置を整理しておきます。
優先順位をざっくり並べると
- 食事(カロリー・PFCバランス)
- 睡眠と生活リズム
- トレーニング内容(種目、ボリューム、強度、頻度)
- クレアチンやカフェインなど、効果が大きいサプリ
- その上で「あと1〜2%でもパフォーマンスを上げたい」ときのBアラニン
このような順番になります。
つまり、βアラニンは決して「魔法の粉」ではありませんが、
すでに食事・睡眠・トレーニングがしっかり整っている人にとっては、
・高強度トレーニングの質を、もう一段だけ引き上げる
・競技パフォーマンスを、数%でも積み上げたい
といった場面で選択肢になりうるサプリです。
パーソナルジムEvolveでは、こうしたサプリも「土台が整ったうえでのプラスアルファ」として位置づけています。
まずは、あなたの目標や生活リズムに合った食事とトレーニングを組み立て、その上で必要に応じてサプリを検討していくのが、最も遠回りに見えて実は一番の近道です。
βアラニンの使い方や、他のサプリとの組み合わせについて気になる方は、セッションの際にいつでもご相談ください。
あなたの目的とレベルに合わせて、無理なく続けられる形で一緒に設計していきましょう。
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