ダイエット中に便秘になるのはなぜ?原因と改善方法をトレーナーが解説

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ダイエットを始めて体重は落ちてきたのに、なぜかお腹だけスッキリしない。
そんな時、多くの人が悩むのが「便秘」です。

しかし、やみくもにヨーグルトやサプリを足しても、原因が違えばなかなか改善しません。
そこでこの記事では、ダイエット中に便秘になりやすい理由。
そして、自分がどのパターンに当てはまるのかのチェック方法。
最後に、原因別の具体的な改善方法まで、順番に分かりやすく解説していきます。

まずは「なぜダイエット中に便秘になりやすいのか」を整理していきましょう。


ダイエット中に便秘になりやすい主な理由

ダイエット中の便秘には、いくつかパターンがあります。
ここでは代表的なものを整理しておきます。

ダイエット=食事量を減らすことなので、便秘になるのはある意味「起こりやすい現象」です。
ただし、理由が分かれば対策も立てやすくなります。

1. 食事量が減りすぎている

まず考えたいのが「そもそも便の材料が足りていない」というパターンです。

・総摂取カロリーをガツンと減らした
・炭水化物も脂質もかなりカットしている
・気づいたら一日の食事回数も減っている

このような状態になると、腸の中に送られてくる「食べ物のカス」がシンプルに少なくなります。
すると、便のかさが減ることで腸があまり刺激されず、便意が起きにくくなってしまいます。

つまり、「ダイエットが順調だからこそ、出すものが少ない」という状況になっているわけです。

2. 食物繊維不足・偏り

次に多いのが、食物繊維の不足や偏りです。

ダイエット中は、どうしても「タンパク質+少しの白米+申し訳程度の野菜」というメニューになりがちです。
ところが、サラダを少し食べているだけでは、食物繊維が十分とは限りません。

さらに、食物繊維には大きく分けて二種類あります。

・不溶性食物繊維:ごぼう、ブロッコリー、きのこ、豆類など
・水溶性食物繊維:海藻、オートミール、果物、こんにゃくなど

不溶性ばかり多くて水溶性が少ないと、便が硬くかさばり、かえって出にくくなるケースもあります。
そのため、どちらもバランスよく摂ることが大切です。

3. 水分不足

さらに、見落とされやすいのが水分不足です。

・むくみたくないから水分を控えている
・コーヒーやお茶は飲むけれど、水や白湯はあまり飲んでいない
・トレーニングで汗はかいているのに、その分を補えていない

このような状態では、腸の中で水分がどんどん吸収されてしまい、便がカチカチになってしまいます。
結果として、出したくても出しづらい状況を自分で作ってしまっていることになります。

4. 脂質を削りすぎている

ダイエット中は「脂質=太るもの」と捉えがちで、極端にカットする人も多いです。
しかし、脂質はただの敵ではありません。

脂質には次のような役割もあります。

・腸を適度に刺激する
・便に潤いを与えてスムーズに出やすくする

そのため、脂質をほとんど取っていないと、便が硬く乾きやすくなり、排便時に苦労しやすくなります。
脂質ゼロを目指すより「質の良い脂質を必要量だけとる」方が、ダイエット的にも腸的にもプラスです。

5. 高タンパク+野菜不足

最近は「高タンパクなダイエット」が主流になっています。
もちろん、それ自体は良いことです。

しかし、タンパク質ばかり増えて、野菜や炭水化物が減りすぎてしまうと、腸内細菌のエサが足りなくなります。
腸内細菌は、炭水化物や食物繊維を発酵させることで元気に働きます。

そのため、タンパク質は多いのに、野菜や穀物が少なすぎると、腸内環境が乱れて便秘になったり、逆にお腹がゆるくなったりしやすくなるのです。

6. 運動はしているが「動く時間」が少ない

ダイエット中は筋トレを頑張っている人も多いと思います。
一方で、それ以外の時間はずっと座りっぱなしになっていないでしょうか。

・デスクワークでほとんど歩かない
・1日の歩数が2,000歩前後しかない
・ジム以外の時間はほぼイスとソファの往復

腸は「揺れ」や「ひねり」などの刺激で動きが良くなります。
そのため、筋トレの1時間だけ動いて、それ以外の23時間はほぼ座りっぱなしだと、腸の働きはどうしても鈍くなりやすいです。

7. ストレスや睡眠不足

ダイエット自体が、知らないうちにストレスになっていることもあります。

・カロリー制限で常に我慢している
・体重の増減に一喜一憂している
・睡眠時間が短い、寝つきが悪い

このように、ストレスが増えて自律神経のバランスが崩れると、腸の動きも落ちてしまいます。
その結果、ダイエットとストレスと便秘がセットになり、悪循環に陥ることも少なくありません。

8. サプリや薬の影響

最後に、意外と見落とされがちなのがサプリや薬の影響です。

・鉄サプリや鉄剤
・一部の薬(抗うつ薬、痛み止めなど)

これらには副作用として便秘が出やすいものもあります。
飲み始めてから急に便秘が悪化した場合は、この可能性もチェックしておくと安心です。


自分はどのタイプ?便秘セルフチェック

ここまで読んで、「どれも当てはまりそう…」となっているかもしれません。
ただ、まずは自分の便秘がどのパターンに近いのかをざっくり把握することが大切です。

そこで、簡単なセルフチェックを用意しました。
当てはまるものにチェックを入れてみてください。

食事・水分に関するチェック

・ダイエット前より食事量が明らかに減っている
・一日の食事回数が2食以下になっている
・野菜、海藻、きのこ、果物をあまり食べていない
・主食(ご飯・パン・麺など)の量をかなり減らしている
・脂質は「できるだけゼロに近づけている」というイメージで食事を組んでいる
・水や白湯を含めて、1日に1Lも飲めていない
・コーヒーやお茶、エナジードリンクは飲むが、水はほとんど飲まない

これらにたくさんチェックがつくなら、「食事量・食物繊維・水分」あたりが怪しいです。

生活習慣に関するチェック

・一日のほとんどを座って過ごしている
・1日の歩数が3,000歩以下の日が多い
・寝つきが悪い、夜更かしが続いている
・ダイエットのことを考えすぎて気持ちが落ち着かない

ここにチェックが多ければ、「活動量不足やストレス・睡眠」が便秘の原因になっている可能性が高いです。

便の状態に関するチェック

・3日以上出ないことがよくある
・出てもコロコロしたウサギのような便が多い
・毎回いきまないと出ない
・出たはずなのにスッキリ感がない

こういったサインが多いほど、「便が硬くてかさが足りない」「腸の動きが鈍い」といった状態が考えられます。

チェックが多かった項目を覚えておきながら、次の「原因別の改善方法」を読んでみてください。


原因別の改善方法

ここからは、さきほどの原因ごとに、具体的な改善策を紹介していきます。
一度に全部やろうとすると続きません。「できそうなことを1〜2個だけ」選んでスタートするイメージで大丈夫です。

1. 食事量が少なすぎるタイプの改善

まず、極端に食事量を落としすぎている場合は、ダイエットの強度を少し緩める。ここがポイントになります。

・基礎代謝+少しマイナスくらいのカロリー設定を目指す
・一気に500kcalカットではなく、まずは300kcalマイナス程度に留める
・1〜2食だった人は、2〜3食に増やして、1食ごとの量は控えめにする

また、主食を完全に抜くのではなく、次のように「片手一杯分」でもいいので入れてあげると良いです。

・ご飯を片手一杯分
・オートミールを30〜40g
・全粒粉パンを1枚

極端に減らして停滞+便秘になるより、少しだけ食べてスムーズに出しながら落とした方が、長期的には成功率が高くなります。

2. 食物繊維不足・偏りタイプの改善

次に、食物繊維が不足していたり、不溶性ばかりに偏っていたりする場合です。

一日の目標としては、最低でも次のくらいを意識してみてください。

・女性:15〜18g以上
・男性:18〜20g以上(できれば20g以上)

具体的なメニュー例としては、たとえば次のような組み合わせが取り入れやすいです。

・朝:オートミール+ヨーグルト+バナナやキウイ
・昼:ご飯+鶏胸肉+ブロッコリー+わかめ入り味噌汁
・夜:少量のご飯+魚や肉+サラダ(レタスだけでなく、海藻や豆、きのこも混ぜる)

ここで大事なのは、「不溶性と水溶性を両方入れる」ということです。
また、急に食物繊維を増やすと、お腹が張ったりガスが溜まりやすくなります。
そのため、数日〜1週間くらいかけて少しずつ量を増やしていきましょう。

3. 水分不足タイプの改善

次に、水分量が足りていない場合の改善です。

目安としては、体重×30ml程度を最低ラインに考えてみてください。
例えば、体重60kgの人なら1.8L前後が一つの目安になります。

・コーヒーやお茶もOKだが、全体の半分くらいは「水か白湯」にする
・朝起きたらコップ1杯飲む
・食事ごとにコップ1杯を習慣化
・トレーニング中とトレーニング後に合計500ml程度飲む

このように、喉が渇いた時だけでなく「時間で飲む」意識を持ちます。そうすると自然と水分量をコントロールしやすくなります。

4. 脂質を削りすぎているタイプの改善

脂質をほとんど取っていない場合は、「質の良い脂質を適量足す」ことがポイントです。

目安としては、体重1kgあたり0.6〜0.8g程度の脂質をとると良いです。
例えば、体重60kgなら36〜48g/日が一つの目安になります。

具体的には次のような食材を活用してみましょう。

・オリーブオイル、えごま油、アマニ油をサラダに小さじ1〜2かける
・アーモンドやくるみなどのナッツを10〜20g間食にする
・卵を1〜2個/日とる

この程度の脂質であれば、ダイエットの妨げにはなりません。むしろホルモンバランスや腸の動きのサポートとしてプラスに働きます。

5. 高タンパク+野菜・炭水化物不足タイプの改善

タンパク質はそのまま維持しつつ、野菜と炭水化物を少し足してあげるのがポイントです。

・肉や魚、プロテインは今まで通り
・そこに海藻や豆類、きのこを足したサラダを一品追加
・主食を完全カットではなく、少量は必ず取る

腸内細菌にとっては、タンパク質よりも「炭水化物や食物繊維」が大事なエサになります。
そのため、タンパク質だけを増やして他を削りすぎるより、全体のバランスを整えた方が、結果的にダイエットも便秘も改善しやすくなります。

6. 座りっぱなしタイプの改善

運動は筋トレだけでなく、「一日の総活動量」を増やすことも重要です。

・毎日5,000〜7,000歩を一つの目標にする
・1時間座りっぱなしになったら、1〜2分だけでも立って歩く
・エスカレーターを階段に変えるなど、小さな工夫を積み重ねる

腸は「揺らす」「ひねる」「歩く」といった動きで活性化します。
そのため、筋トレにウォーキングを組み合わせることで、脂肪燃焼と便秘改善の両方を狙うことができます。

7. ストレス・睡眠不足タイプの改善

ストレスや睡眠不足が影響している場合は、ダイエット内容だけでなく、生活全体を少し整えてあげることが大切です。

・寝る時間と起きる時間をできるだけ固定する
・寝る前のスマホ時間を短くして、脳を休ませる
・ダイエットを「減点方式」ではなく「加点方式」で捉えてあげる

また、週1回くらいは「好きなものを適量楽しむ日」を作ると、
ストレスが軽くなり、結果的に長く続けやすくなります。

ダイエットはマラソンのようなものなので、全力ダッシュでは続きません。
心と体の両方の余裕を少しずつ確保してあげると、腸の動きも自然と整いやすくなります。

8. サプリ・薬の影響が怪しい場合の対応

最後に、サプリや薬が疑わしい場合です。

・鉄サプリを飲み始めてから急に便秘になった
・薬の服用を始めてから、お腹の調子が明らかに変わった

このような場合は、パッケージの注意書きや説明文を確認しながら、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

自己判断でいきなりやめると良くない薬もあります。
そのため、このケースだけは必ず専門家の意見を聞くようにしましょう。


早めに病院に相談してほしいサイン

ダイエット中の便秘は、たいてい生活習慣と食事を整えることで改善していきます。
一方で、次のような症状がある場合は、自己流で粘りすぎずに病院を受診してほしいラインです。

・1週間以上まったく便が出ていない
・強くいきまないと出ない状態がずっと続いている
・便に血が混じる、または真っ黒な便が出る
・激しい腹痛や嘔吐、お腹の張りが長時間続いている
・ダイエットしているにしても、短期間で体重が大きく減っている

こういった症状があるときは、「ダイエットあるあるだから」で片付けないようにしてください。
別の病気が隠れている可能性もあるため、消化器内科などで一度しっかり診てもらう方が安心です。


まとめ:体重だけでなく「お腹のスッキリ感」も指標にしよう

ここまで見てきたように、ダイエット中の便秘にはさまざまな原因があります。

・食事量の落としすぎ
・食物繊維や水分、脂質の不足
・座りっぱなしの生活
・ストレスや睡眠不足
・サプリや薬の影響

これらが複数重なっていることも多いので、まずは自分がどのパターンに当てはまりそうかをチェックし、その中から「今日からできることを1〜2個だけ」選んで実行してみてください。

ダイエットは「体重が減ったかどうか」だけを見ると、どうしても数字に振り回されがちです。
しかし、本当に大事なのは、

・体が軽いか
・お腹がスッキリしているか
・日常生活にエネルギーがあるか

といった、体の感覚の方です。

パーソナルジムEvolveでは、トレーニングだけでなく、こうした「ダイエット中のリアルな悩み」に合わせた食事相談や生活アドバイスも行っています。
もし「ダイエットしているのにお腹だけスッキリしない」「便秘がしんどくて続かない」という方は、一度お気軽にご相談ください。

体重と同じくらい、「お腹の爽快感」も、ダイエット成功の大事なサインとして一緒に整えていきましょう。

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